コラム

2015.09.24. 意気込み

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<2003年「Show The BLACK」のチラシ>

今から12年前に書いた意気込みコラムを見つけました。当時は全く予想がつかなかったので、何か、暗闇との対決、勝負みたいになっていました(笑)。でも、ある種、実験する前の科学者のような、電球を発明する前のエジソンみたいな、貴重な文章なので読んでみてください。
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「無言劇があるなら無見劇があってもいいはずです。そこで大川興業は思い切って「見せない芝居」を始めることにしました。
音だけの世界の舞台。真っ暗闇が1時間半続く舞台です。
みなさんにも経験があると思います。真っ暗な部屋の中では、時計の音だけが気になったりすることがありませんか。つまり、耳がある種の目の役割をしている可能性が高いと考えています。
一度、映画館のど真ん中に座り、アイマスクをして観たことがあります。確かに音はデジタルサラウンドで、ありとあらゆるところから出てきました。しかし、どうしても音が一定しているので、人の気配を感じることはできませんでした。やはり、バーチャルなものはバーチャルでしかありませんでした。
しかし、映画ではできなかった感情移入も、舞台ならばできるのではないか。そう考えています。
音だけで観る舞台、音だけの世界というのは、自分自身で舞台をイメージする可能性が高いと考えています。稽古場を真っ暗にして稽古をすると、暗闇の中の不安を取り除くために、自分なりに映像を作り出そうとするからです。
暗闇は不思議です。たとえばブラックホールは、ありとあらゆるものを吸い込み、時間さえも遅らせてしまうといいます。大川興業も、暗闇の舞台、暗闇の世界を作っていると、精神が吸い込まれてしまうような恐怖を感じます。
笑いが勝つか、暗闇が勝つか。笑いになるのか、それともただ怖いだけなのか。まったく予想がつかない、勝負する舞台と言っても過言ではありません。
ケネディはかつてこう言いました。
「国民が国に何をしてもらうのかではなく、国民が国に何ができるのか」
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この言葉を思い出し、「自分がこの舞台で何ができるのか」というくらいの積極的な気持ちで観に来てほしいと思います」
いや〜、今読むと、興奮しているのがよくわかります(笑)。