コラム

2015.09.28. 稽古場での謎

謎です!
実は稽古していると、食べ物も何もないのに、稽古場のど真ん中にゴキブリが出ます。
舞台に向けて稽古場では一ヶ月近く、毎日、暗い中で練習をしていました。暗闇に閉じ込められた6人の男たちの脱出劇なので、当然、大騒ぎ、大動きの稽古になります。
しかし、ひとつのシーンの稽古を終えてゆっくり明りをつけると、いきなりゴキブリがど真ん中を走っているではないですか! 予想外なので、全員ビクッとして、声をあげてビックリします。
台所でさえ出ないのに稽古場の中を出演者のように走るからです。
いや、主役の位置でした。なぜなら、全員がビックリできる位置で、全員が必死に追いかけたからです。
寺田体育の日が、以前、ゴキブリ養殖をして、将来の人口爆発で食糧難を克服ことを考えるベンチャーな人に会ったりしたことがあったので、これからゴキブリ主演の時代がくると当時明言しました(笑)。
それが12年前です。
すると、漫画で、火星でゴキブリが進化する作品が出て、人気となりました。
「じょうじぃ、じょ、うじぃ」とゴキブリが喋り、その後、イギリスで生まれたウィリアム王子の長男がジョージと命名されたりと、まさにリンクしています。
時には、静かなシーンで稽古中に役者本人も気がつかないうちにおしりでゴキブリを潰していたりもしました。
寺田体育の日にいたっては、2匹もです。
なぜか、その寺田体育の日周りにだけゴキブリが寄ってきます。昼間でさえ、ゴキブリは俊敏で、潰すのはなかなかできず、取り逃がしてしまうにも関わらず、ななななんと、お尻の下で死ぬなんて、いくら夜行性であったとしても考えられません。 稽古場ではゴキブリは何も悪いことはしていません。
それなのに、全員が全員、殺しに行きます。もし、カナブンが部屋に入ってきたら、外に逃がすけど、ゴキブリだと反射的に必ず殺しに行きます。稽古中でも、6人が6人、ゴキブリを殺しに行きました。ヘイトスピーチどころではありません。
ペストでヨーロッパを恐怖に陥れたネズミは、いまやミッキーマウスとして大人気です。
ブルーハーツは「どぶねずみみたいに美しくなりたい」と歌っています。もしかしたら、人間を病気にしたかもしれませんが、誰を殺しているわけでもないゴキブリが、ネズミ以上に憎悪の対象になっています。
ここまで人間に憎まれる虫はいません。ゴキブリ主役の暗闇演劇ができると本当に思いました。
暗闇では、通常考えられないことが起きます。
ぜひ、皆さんもこの不思議な感覚を体験してほしいと思います。

寺フォーマ―ズ
<漫画を持つ、本物の寺フォーマ―ズ>