コラム

2015.10.12. 暗闇演劇での途中退場について

「暗闇演劇は不安だ」という方もきっといるでしょう。これまでにないタイプの舞台なので当然だと思います。ひょっとしたら、これまで自分が暗所恐怖症だと気づいていなかった人が、暗闇演劇に来て初めて「自分は暗所恐怖症だった!」と気づくことがあるかもしれません。  

安心して下さい。暗闇演劇では、暗闇に耐えられなくなって途中退場した場合、そのお客さんに返金するシステムになっています。  

実はこれまでにも、途中退場した人の数を公表しようとしてきました。しかし、これまで11年間、チケットを買って劇場まで来てくれた方の中に、暗闇に恐怖を感じて退場されたお客さんは一人もいませんでした。  

もちろん途中退席された方がまったくのゼロというわけではありません。舞台の途中で右手を挙げ、暗視ゴーグルで見ているスタッフに誘導されて途中で退席した方もいます。その方はトイレのために退席しました。トイレの後はまた暗視ゴーグルをしたスタッフの誘導で席に戻って観劇を続けられました。  
暗闇への恐怖ではなく、ふつうに体調が悪くて途中退席した方もいます。その方は自分が体調を崩しているにもかかわらず、「決して暗闇が恐くて退席するわけではないので気にしないで下さい」とわざわざ言ってくれました。
もうひとつのパターンはチケットを購入した方ではなく、関係者の「招待」でいらした4人の方が途中退場されたケースがあります。「大川興業」と聞いて招待チケットをもらったけれども、ふつうに政治トーク漫談や江頭2:50のお笑いライブがあると勘違いされて来場した招待客です。
これは10周年記念の公演の時でした。実はこの時の舞台は「鈴木さん」という役柄の人が、 「こわいよー! くらいよー! たすけてくれー!」  というシーンからスタートするものでした。東京公演の最終日だったので、役者の演技もかなりリアルになっていました。それがその招待されたお客さんにも伝播したのかもしれません。4人の招待客の一人が、 「こわいよー! くらいよー! たすけてくれー!」  と言いながら出ていかれました。「鈴木さん」の言葉なのか、招待客の言葉なのかわからないくらい心が共振していました。  

基本的に、スタッフが絶えず暗視ゴーグルでお客さんを見守って誘導をします。いざというときには照明もつきます。もちろん照明さんは「暗闇に目が慣れた時にパッと明るくしても大丈夫な明るさ」をきちんと認識していますから心配はありません。みなさん安心して見に来ていただければと思います。  

ちなみに、神戸、名古屋における公演においては、11年間やってきて一人も退席者がいません。10周年の名古屋と神戸での公演は、年配のお客さんがものすごく笑ってくれました。もう、大興奮で、足踏みがすごかったです。客席の足踏みが、舞台上の役者にも伝わるくらい喜んでもらいました。  年配の方も楽しめる舞台なので、ぜひ観に来ていただければと思います。

暗闇演劇上演中
暗闇演劇上演中